活性酸素とかフリーラジカルという言葉を聞いたことはあるでしょうか?最近、テレビでも盛んに耳にするようになりました。わかりやすくいうと、リンゴの皮を剥いて放置すると黄色に変色しますね。つまり、リンゴの細胞が酸化され、傷んでしまった状態になったわけです。
人間の身体も、そのように酸化されていって老化していくわけです。老化だけではなく、高血圧、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病、自己免疫疾患、ガンなどの病気も活性酸素が引き金になっておこる病気です。
活性酸素やフリーラジカルは、紫外線や放射線やタバコや大気汚染などの外界から身体に入ってくるものと身体の中で作られるものとがあります。外界からのものは、自らを守るために回避すればいい訳です。
身体の中で作られる90%はミトコンドリアで発生します。ミトコンドリアといえば、特に筋肉の細胞に沢山存在しますがエネルギーを作る工場のようなものです。だから、活性酸素やフリーラジカルは工場から出る排気ガスみたいなものです。できるだけ、その排気ガスを軽減させるか、これが活性酸素から身を守る唯一の手段ということになります。では、その手段とは?①ミトコンドリアで余分なエネルギーを作らない②ミトコンドリアの性能をアップさせる③排気ガスを無毒化するシステムを強化する
①まず、余分なエネルギーは作らないとは、必要最低限のカロリーを摂取するということ、先日お話したカロリー制限と繋がるわけです。
②ミトコンドリアの性能アップとは、ミトコンドリアの量と大きさを増大させる、つまりは、筋トレして、筋肉量増やします。ミトコンドリアDNAも活性酸素のターゲットになるので、異常ミトコンドリアを増やさない。カロリー制限をすると、AMPキナーゼという酵素が働き、良質のミトコンドリアを生産してくれます。また、カロリー制限をすると転写因子のFOXOが活性化されてSODを生産してくれます。さらに長寿遺伝子にもスイッチがはいてonとなります。
③排気ガスを無毒化するとは、本来、人間の遺伝子の中には活性酸素をやっつける抗酸化酵素を作るシステムがあります。SODやカタラーゼやグルタチオンペルオキシターゼがそうです。それが活発に活動してもらうためにも、運動とカロリー制限はいいのです。また、抗酸化物質といわれているビタミンA、C、E、カロチノイド、フラボノイドなどを食事から積極的に摂取すること。
このようにできるだけ活性酸素やフリーラジカルから身体を守るために、運動、バランスのよい栄養を摂りながらのカロリー制限、ストレスケア、そして良質の睡眠を心掛けるように気をつけましょう。
ただ単に闇雲に他人から強制的に運動、カロリー制限食をしなさいといわれても、そのやる価値、根拠がわからないと積極的にできませんよね。みんなつらいことですからね。でも、身体の仕組みが徐々にわかってくれば、やる気が湧いてきませんか?自分の身体の中は、コンピューター以上に精密で、健気に毎日休まず、あなたのために頑張っているのです。感謝して恩返ししたいと思いませんか?
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