2010年12月29日水曜日

痩せれない人は、まず基礎代謝量アップから

基礎代謝は、平均的な日本人の一日の消費エネルギーの6割を占めるという話は前回しました。あまり活動的でない人は生活活動の割合が少ない分、相対的に増え7割を占めることになります。

基礎代謝のピークは男性で18歳、女性で16歳ということで、それ以降緩やかに下降していきます。これは成長ホルモンの分泌の低下とタンパク質の生成能の低下によるものです。

18歳の時と同じ量だけの食事を続けるならば、加齢によって基礎代謝が低下する分だけ、消費エネルギーが低下しますから、余ったエネルギーーは脂肪として身体に蓄えられることになります。これは1年で男性0.4kg、女性0.3kgだそうです。つまり、40歳になると男性7kg、女性6kgの脂肪が増える計算になります。

ですから脂肪を貯えないためには、食事の量を加減するか、身体活動を増やすか、基礎代謝をアップさせるかの3つの選択しかありません。

今回は、基礎代謝アップについて考えます。身体の中で一番エネルギーを消費するのは筋肉です。筋肉は年齢とともにタンパク質の生成低下で少なくなります。そこで必要なのが筋肉トレーニングということになります。特に持久力が特徴の遅筋、赤筋を鍛える。

3ヶ月間、きっちり全身の筋肉トレーニングをすると筋肉量が2kg増え、一日の基礎代謝量が100kcalアップするそうです。100kcalとは体重60kgの女性が1時間弱散歩をするときに消費するエネルギーと同じです。

つまり、基礎代謝量が増えると、ゴロゴロ寝ているだけで1時間散歩しただけのエネルギーが勝手に消費され太りにくい体質、痩せやすい体質になるわけです。

筋トレといっても、そんなムキムキにする必要はありません。大腿筋、腹筋、背筋、上腕筋中心に週3回、20分くらいで十分だと思います。

筋肉が付くと身体を動かすことが億劫がらなくなりますから、日常の運動量も増えます、よって生活活動量も増えます。

ダイエットしても痩せない人やリバウンドした人は、是非、基礎代謝アップのために筋トレすることをお勧めします。

2010年12月28日火曜日

家事労働も若返りのための大切な運動です

運動することが一番の若返り法。これは、これまでにも何度となく言ってきたことですが、運動というと、トレーニングジムに行ったり、ランニングをしたり、負荷をかけて筋肉トレーニングをすることをイメージするかもしれませんが、日常の家事や仕事で動かす生活活動も立派な運動になります。

ですから小まめに家事労働している人やきびきび仕事をしている人は若々しく見えます。

私たちの平均的な一日の消費するエネルギーの内訳は基礎代謝が58%も占めます。つまり安静にしている時にも心臓を動かしたり体温を調節したりすることで消費されるエネルギーのことです。歩行、走行などの運動が9%、生活活動、つまり、掃除、洗濯、物運びなどの活動が14%、食事誘発性体熱産生が10%です。

基礎代謝で6割もエネルギーを消費することも驚きですが、生活活動が運動よりも多くエネルギーを消費していることも驚きではないですか。

そして、この生活活動が少ない人ほど肥満になっている傾向にあり、生活習慣病にかかっている人が多いようです。

肥満とは、単純な考え方ですが、食べるエネルギー量が消費エネルギー量を超える生活を長年続けることにより起こると言えます。

加齢により筋肉量が低下すると比例して基礎代謝量も減ります。さらに筋肉量が減ると身体を動かすことが余計に億劫になり生活活動も低下します。この連鎖で消費エネルギーは減少していきます。

運動を忙しい生活の中から時間を割いてするよりも、生活活動を増やすことは、ちょっとした心がけでできます。エレベーターを使わずに階段を小走りで昇るとか、通勤ではひと駅前で降りて歩くとか、トイレ掃除をしてみるとか、雑巾で床を水ぶきするとか、お風呂掃除をするとか、周りにも喜ばれることですから一石二鳥です。

私は、歩数計にさらに活動量が測定できる器械をベルトにつけてこの活動量を測定しています。運動強度や消費カロリーや基礎代謝量も測定してくれるので大変重宝しています。今日一日消費エネルギーが少ないなと思ったら風呂掃除をするといった具合です。

年越しに炬燵でミカンを食べながら紅白もいいけど年越しの日に家の中の大掃除もいいかもしれません。

2010年12月8日水曜日

ガンに効く生活

日本人の死亡原因の第1位はガンです。2位が心疾患で、3位は脳血管疾患です。3人のうち1人がガンで亡くなっています。それほど、ガンに罹患する人が多く、ポピュラーな病気で現代病、または流行病ともいえます、しかも、致命的で病気でもあります。

確かにガンは細胞のDNAの変異により起こる疾患ですから、老化や外部からの活性酸素などによりDNAは傷つけられ、容易にDNAのコピーミスを起こすようです。

人間の細胞は60兆個あるといわれています。毎日その1%の6000億個の細胞は生まれては死滅を繰り返しているわけですが、その中から5000個のガン細胞が毎日、発生していると言われています。ただ、ガンの塊として増殖しないように食い止めているのが免疫力なわけです。

ですから、ガン細胞は、誰にでもある身近な細胞であるわけで、それが増殖しないように私たちの身体は、本人が気付かなくても、毎日、コツコツと頑張ってガン細胞と戦っているわけです。なんと健気な自分の身体の仕組みなんでしょう。

でも、私たちは往々にして、頑張っている臓器のことを気遣うこともなく食べたいものを腹いっぱい食べたり、タバコをプカプカ吸ったり、お酒を二日酔いになるほど飲んだり、寝不足をしたり、体が悲鳴を上げていることも知らずに暮らしていることも多くあります。

40歳を過ぎたら、若い時と違い無理はできません。無理をしたら間違いなくガンが忍び寄ってきます。40歳を超えたら、自分の身体を労わりつつ、免疫力を鍛えておくことは非常に大切なように思います。

「がんに効く生活」(Anti Cancer  A New Way of Life) という本が昨年2月に日本でも初版されました。世界的にもベストセラーになっています。ダビッド.S.シュレベールというフランスの精神科医が、自らガンになり、克服しています。

彼は、ガン予防のために次の4つのアプローチ法を展開しました。

①私たちの取り巻いている環境汚染に存在するガンを助長する物質から身を守る

②腫瘍と戦うことができる植物の栄養(ファイトケミカル)をできるだけ摂取するように食生活を改善する

③ガンを成長させる生物学的メカニズムの後押しをするストレスを解消するように努める

④免疫システムを妨げる炎症を鎮静化する

このような方法で、自分の身体に語りかけながら、自分の身体と良好な関係を作り、ガンを克服していったのです。

ガンにならないために恐怖と不安を抱きながら予防するというよりも、ガンと闘うための積極的なライフワークと言ったほうがよいかもしれません。

まさしくタイトルのごとく、「ガンに効く生活」。うまい日本語訳です。