日本人の死亡原因の第1位はガンです。2位が心疾患で、3位は脳血管疾患です。3人のうち1人がガンで亡くなっています。それほど、ガンに罹患する人が多く、ポピュラーな病気で現代病、または流行病ともいえます、しかも、致命的で病気でもあります。
確かにガンは細胞のDNAの変異により起こる疾患ですから、老化や外部からの活性酸素などによりDNAは傷つけられ、容易にDNAのコピーミスを起こすようです。
人間の細胞は60兆個あるといわれています。毎日その1%の6000億個の細胞は生まれては死滅を繰り返しているわけですが、その中から5000個のガン細胞が毎日、発生していると言われています。ただ、ガンの塊として増殖しないように食い止めているのが免疫力なわけです。
ですから、ガン細胞は、誰にでもある身近な細胞であるわけで、それが増殖しないように私たちの身体は、本人が気付かなくても、毎日、コツコツと頑張ってガン細胞と戦っているわけです。なんと健気な自分の身体の仕組みなんでしょう。
でも、私たちは往々にして、頑張っている臓器のことを気遣うこともなく食べたいものを腹いっぱい食べたり、タバコをプカプカ吸ったり、お酒を二日酔いになるほど飲んだり、寝不足をしたり、体が悲鳴を上げていることも知らずに暮らしていることも多くあります。
40歳を過ぎたら、若い時と違い無理はできません。無理をしたら間違いなくガンが忍び寄ってきます。40歳を超えたら、自分の身体を労わりつつ、免疫力を鍛えておくことは非常に大切なように思います。
「がんに効く生活」(Anti Cancer A New Way of Life) という本が昨年2月に日本でも初版されました。世界的にもベストセラーになっています。ダビッド.S.シュレベールというフランスの精神科医が、自らガンになり、克服しています。
彼は、ガン予防のために次の4つのアプローチ法を展開しました。
①私たちの取り巻いている環境汚染に存在するガンを助長する物質から身を守る
②腫瘍と戦うことができる植物の栄養(ファイトケミカル)をできるだけ摂取するように食生活を改善する
③ガンを成長させる生物学的メカニズムの後押しをするストレスを解消するように努める
④免疫システムを妨げる炎症を鎮静化する
このような方法で、自分の身体に語りかけながら、自分の身体と良好な関係を作り、ガンを克服していったのです。
ガンにならないために恐怖と不安を抱きながら予防するというよりも、ガンと闘うための積極的なライフワークと言ったほうがよいかもしれません。
まさしくタイトルのごとく、「ガンに効く生活」。うまい日本語訳です。
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