2011年2月24日木曜日

ミラクルピラティスの丹羽裕子さんのセミナーに行きました

1月30日にミラクルピィラティスの丹羽裕子先生のセミナーに行ってきました。

丹羽裕子先生は元々、ボディービルの日本チャンピョンを征しているほどの凄い人。

今57歳ということですが、どう見たってそんな年齢には見えません。今でも現役のようです。確かに脂肪率0%?と思えるほどの無駄のない締まった体をしてますが、それ以上に身体の柔らかいところには驚愕します。

最近はミラクルピィラティスといって主にインナーマッスルを鍛える、ワールドピィラティスという法人を設立して、京都、大阪を中心に普及活動をされております。

私が、腹筋、大腿筋、背筋、上腕筋のみを鍛える筋トレーニングをこれまでしてきましたが、なにか不足していることに気付き始めた頃でした。

最近、肩こりがするようになったこと、首を回しづらくなったこと、関節が固くなって柔軟性がなくなってきたこと、瞬発力がなくなってきたこと、身長が縮んだこと、などなど、

このままのトレーニングでは若さを維持できる筋肉は鍛えられないと思い、丹羽先生のセミナーに応募しました。

ここで知ったことは背骨を伸ばすということ、気持ちがよくなる運動を見つけること、自分の身体に耳を澄ますこと、身体を整えるということ。

直感的で、なかなか簡単には理解はできなかったけれども、少しでも真似して身体に聞いて体感していこうかな思っております。

私の解釈では、背骨がまず大切、一個ずつの背骨を繋いでいる靭帯と筋肉、さらに背骨に付着する頭蓋骨と肩甲骨と骨盤。この3つの骨と繋がっている背骨との間の筋肉、靭帯。これらをインナーマッスルというのだろうと思いますが、これが非常に大事!

そういうことだろうと思います。アウターマッスルも大事、でももっとインナーとのバランスが大事。簡単なようで難しい。

2011年2月12日土曜日

アンチエイジング医学は老化を予防する医学です

私も今年の1月から正式に日本抗加齢医学会専門医に認定されました。2619番の認定番号です。青森県には8人、弘前市では私一人のようです。

このアンチエイジング医学は日進月歩、進化しています。老化の仕組みも遺伝子レベルで解明してきています。不老不死というわけにはいかないですが、老化のスピードを遅くすることは可能になってきました。実年齢より身体年齢が老化している場合は、身体年齢を実年齢に近づけることは十分可能です。

私も老化予防のプログラムを実践しておりますが、実年齢52歳ですが平均38歳の身体年齢(5臓器)になりました。若返りも可能だと実感します。確かに老眼は始まっているし、記憶力は確実に低下しているし、見た目も38歳というわけにはいきませんが、でも、データがそのようにでていると悪い気はしません。

身体年齢はアンチエイジングドックで測定します。基本的には5臓器の年齢を調べます。その他に肌年齢、歯年齢、眼年齢、耳年齢などもパーツ毎に調べることができますが、当院ではやってません。5臓器とは筋肉、骨、血管、神経、ホルモンです。測定機械と血液検査で約1時間でできます。

老化の病的促進の根本的原因は、肥満と運動不足とビタミン、ミネラル不足、ストレスだと言えます。

まずこれを解消するべくプログラムを作成して、実践してもらうように介入することが、アンチエイジング外来の使命です。

しかし、これがまた一苦労ではあるのですが。今までの長年親しんだ生活習慣を変えさせることは、根気と時間が要ります。

行動変容の6つのステージというのがあります。ステップ1が無関心期、ステップ2が関心期、ステップ3が準備期、ステップ4が実行期、ステップ5が維持期、ステップ6が完了期となります。

必ずこの階段を通過しないと完了期には到達できないので、根気よく一段ずつクリアしていかなければいけません。ステージを進める原動力と達成感をいつも維持しながらの長い旅路です。

でも、頂点には若返った自分がいます。それを手に入れる為には、楽したい気持ちをちょっとだけ我慢して階段を昇るのです。

2011年2月11日金曜日

病院の処方は患者さんのニーズに合った薬を選択できる

スギ花粉症の対策として、セルフケアと病院の治療があります。病院の治療についてお話します。

実はスギ花粉症の方で病院に受診する人は3分の1だそうです。残りの3分の2の人は我慢しているか、薬局で市販薬を買って紛らわしているようです。

Q1 花粉症を我慢しているとどうなりますか?

A1 鼻三大症状の他に咽頭痛、喘息、頭痛、睡眠不足、うつ状態、集中力低下などがでてきます。さらに益々アレルギー疾患が年々増悪してきます。

Q2 薬局の市販薬と病院の処方薬に違いはありますか?

A2 薬局の市販薬は、基本的に緊急時の症状を抑える為の薬と考えたほうがよいと思います。第1~2世代の抗ヒスタミン薬が主なので眠気の副作用が出やすい。また点鼻薬は血管収縮薬がメインなので長期使用によって副作用が出やすいので注意が必要です。

病院の処方薬は長期投与が可能で最新の抗ヒスタミン薬を使いますので眠気の副作用は少ない。また鼻噴霧ステロイド薬は、副作用がなく長期使用可能で効果が持続する特徴があります。

また、病型として鼻づまり型と鼻みず・くしゃみ型があります。このような症状に応じて、さらに重症度の応じて薬を選択できます。

患者さんのライフスタイルに応じて薬を選択することもできます。車の運転中、学校の試験中に眠気がでたら大変ですからね。

Q3 薬はいつから飲んだらよいでしょうか

A3 花粉に対する敏感さは個人差がありますから一概にいえませんが、花粉飛散開始日から内服し始めることをお勧めしてます。初期療法(予防投与)といいますが、症状が出る前から内服したほうが少量で持続的に効果があることが実証されています。特に敏感な人は、飛散開始日の3、4週間前から発症しますが、そのような方は発症日から開始したらよいと思います。


Q4 薬の他に治療法はありますか?

A4 スギ花粉シーズン前にする必要がありますが、鼻粘膜レーザー焼灼術があります。10分の外来でできる小手術(片側ずつ)です。個人差がありますが1年間は効果があります。手術料は片側2700円(3割負担)です。

また減感作療法といってスギエキスを少量ずつ注射する方法がありますが根気のいる治療法です。

ステロイド注射療法は日本耳鼻咽喉科学会から副作用が多いため警告が出されておりますので、当院ではやっておりません。

スギ花粉症が疑われる方は、是非、早めに耳鼻咽喉科を受診され、症状を詳しく話されて(問診)、アレルゲンを同定して的確に診断してもらうことをまずお勧めします。そして患者さんのニーズに合った薬をお互いに探していくことが大切だと思います。

スギ花粉のセルフケアは?

スギ花粉対策はセルフケアと病院での治療の2つがあります。

まず、セルフケアですが、花粉を避ける工夫が重要になります。

Q1 どんな日に花粉は飛びますか?

A1 風の強い日、天気のいい日、雨の降った翌日の天気の良い日にはかなり花粉は飛びます。できるだけ外出は控えたほうがよいです。また、朝より夕方のほうが飛散しますので外出は午前中にすませる。逆に雨に日はほとんど飛散しません。

Q2 外出する時の注意は?

A2 マスク、ゴーグル眼鏡、帽子、花粉が付着しずらい衣服の着用に気を付ける。帰宅時には洗顔、うがい、鼻をかむなどが大切です。

Q3 室内に持ち込まない工夫は?

A3 飛散の多い日は、窓や戸を閉めておく。帰宅時には衣服や髪をよく払う。掃除は丁寧に、拭き掃除をこまめに。洗濯物は外に干さない。

Q4 生活上の注意は?

A4 ストレスやウイルス感染は、症状をさらに悪化させるので、日常生活も規則正しく過ごすよう心掛ける。

Q5 花粉症でない人も、セルフケアは必要ですか?

A5 将来花粉症になる可能性のある、花粉症予備軍を含めるとスギ花粉症は国民の半数もいます。無防備にスギ花粉を吸い続けると発症する可能性が高くなりますので、花粉症の方と同様にセルフケアしたほうがよいでしょう。

弘前の2011年のスギ花粉飛散は昨年の2~3倍

Q1 今年のスギ花粉量は多いってホント?

A1 今年(2011年)のスギ花粉は全国的に昨年の夏の猛暑の影響で雄花の発育がよく、花粉量が例年の2倍から10倍と多い予測がでております。

弘前大学耳鼻咽喉科教室の松原篤先生主宰の青森県花粉情報研究会の発表では、弘前の今年のスギ花粉飛散量は3700個~4200個/cm2と予測しています。昨年が1649個/cm2でしたので今年は2~3倍多く飛散することになります。2年前は比較的大量飛散の年(3533個/cm2)でしたが、今年はそれ以上になりますから注意が必要です。

Q2 スギ花粉飛散開始日は?

A2 1月21日からの一日最高気温3℃を超えた日数と3℃を超えた温度の積算値で飛散開始時期が決まります。ですから、これからの気温の上がり次第でで大きく変わります。昨年の初観測が3月12日でした。飛散開始日は3月21日でした。本格飛散は4月上旬でした。天気予報や花粉情報を日々チェックしてもらいたいと思います。

Q3 花粉に対する敏感さに個人差はありますか?

A3 飛散開始日前の1か月前の2月初旬から目のかゆみ、鼻みずの症状がでる人がいます。一方、花粉飛散がピークになった4月上旬に初めて発症する人もいます。敏感さは個人差が多いです。事前に皮膚反応テストや特異的IgE血液検査でアレルゲンの種類と強度を調べるとともに、経験上から自分の感受性を知っておくことが大切です。

よって、セルフケア、初期療法開始の目安に、花粉情報とともに自分の感受性を大いに参考にしてもらいたいと思います。

Q4 スギ花粉はいつ終了しますか?

A4 5月中旬には終了します。しかし、4月中旬からヒノキ花粉が飛散開始しますので、ヒノキ花粉症の方は引き続き治療が必要です。スギ花粉症の7割がヒノキ花粉にも反応すると言われています。

また5月中旬からイネ科のカモガヤも飛散しますので、前もってアレルゲンを同定しておくことは大切です。

スギ花粉には早めの予防、対策を

弘前はまだまだ雪の中、冬真っ盛りですが、それでも日照時間は長くなり徐々に春は近付いてきております。

春の到来は誰よりも雪国の人々には待ち遠しいものです。しかし、国民の3分の1の人にとって憂鬱な季節の到来でもあるのです。

それはスギ花粉の飛散。くしゃみ、鼻みず、鼻づまり、目鼻のかゆみ。たまりませんね。

今年は去年に比べるとスギ花粉の飛散量が2~3倍ともいわれています。そろそろ、花粉症の方は予防、対策をしなくてはなりません。花粉症でない方も油断は禁物です。今年の大量飛散でスギ花粉症デビューするかもしれません。

Q1 スギ花粉症は日本の国民病?

A1 スギ花粉症有病率は日本の国民の26%です。0~4歳が1%、5~9歳が14%、10~19歳が30%、20~50歳も30%、特に40歳代は40%もいます。この10年間で10ポイントも上昇しました。しかも低年齢化してきております。
しかも、スギ花粉症予備軍も入れると50%にも達します。


Q2 なぜ、スギ花粉症は増えたのか?

A2 複数の生活環境の変化が原因だと言われています。もっとも大きな要因は、スギ花粉量の増加です。戦後の国土復旧のための植林が盛んに行われました。花粉が沢山産生する樹齢30~40年のスギの木が非常に増えています。スギの木1本から平均1kgの花粉が産生します。日本のスギ林は日本の国土面積の12%ですから年間450万トンのスギ花粉量が飛散していることになります。

住宅環境の変化も要因のひとつです。マンションのような通気性の少ない住宅で、ベットやソファー、じゅうたんのある冷暖房完備の部屋は莫大な量のダニの温床となります。そこで乳幼児期に生活するとダニ抗体を保有してしまい、次にスギ花粉に感作されます。

Q3 スギ花粉症の診断は?

A3 スギ花粉症の症状は風邪の初期症状と似ているため鑑別できないことがあります。鼻みずを綿棒でとって顕微鏡で好酸球検査をします。これで陽性な場合、アレルギー性鼻炎が疑われます。

さらに原因となるアレルゲンを調べます。アレルゲンエキスの皮膚反応テストと特異的IgE抗体の血液検査の2種類があります。
皮膚テストは約8種類のアレルゲンを測定しますが、反応があると皮膚に膨疹と発赤が現れます。20分で結果がわかります。費用は約1000円(3割負担)とリーズナブルです。血液検査は結果が出るまで3,4日かかり約3400円(3割負担)と少し割高です。しかし、多数の抗原を同時に定量的にわかり、花粉症予備軍であるかもわかります。

まず、アレルゲンを調べることが大切です。スギ花粉症の方はダニや他の花粉にも感作されていることが多いです。4月のヒノキ、5月のカモガヤ、9月のブタクサ、ヨモギなど重複して感作されている人が多いのです。原因がわかれば対策がたてやすくなります。