2010年2月8日月曜日

長寿遺伝子のスイッチをON

米国ウィスコンシン大学で行われた30%のカロリー制限をしたアカゲザルの20年間にわたる実験結果が2000年に発表されました。皆さんの中にはそのサルの違いをみられた方も多くおられるでしょう。

両者の違いは、一見してわかります。普通のエサを与えられたサルは、目に力がなく、白髪が生え、顔にはシワが刻まれ、背中は曲がり、毛にも艶がありません。一方のカロリー制限をしたサル、青年のような精悍な目力、毛並みもよく、背筋もぴんとしています。

この論文から私はアンチエイジング医学にはまったといっても過言ではありません。さらに、カロリー制限すると、長寿遺伝子なるものが活性化し、寿命が延びる、酵母菌での話ですが。これを証明したのがレオナルド・ギャランテ博士。長寿遺伝子なるものが存在すること自体驚きでした。

カルフォルニア大学のシンシア・ケニヨン博士は線虫で、daf-2遺伝子を傷つけることによって、8倍長生きすることを発見しています。彼女は人間も800歳まで生きる可能性をもっていると大胆発言をしています。SFのようなお話ですが。

これらの種類の長寿遺伝子は実は、人間でも見つかっており、しかも誰にも備わっている遺伝子だということ。ただ、その遺伝子のスイッチをonにしてるかoffにしてるかの違いだけだそうです。

それであれば、是非onにすべし。どうやればonにできるか、そこからアンチエイジングの興味は尽きなくなりました。今自分のなかの長寿遺伝子はonになっているでしょうか?それを臨床的に調べることはまだ難しいようですが、健康体に多く存在するホルモンを測定することで体内年齢は測定できます。近い将来、簡単に長寿遺伝子onかoffは調べることが可能になるでしょう。

つい最近まで、老化は仕方のないもの、治療でも治せないものというのが、一般的概念だったと思いますが、医学の進歩は著しく、今や、老化(正確には病的老化、老化危険因子)も予防できる時代に突入したといってもいいでしょう。諦めず、長寿遺伝子を鍛えましょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿