2010年6月20日日曜日

まつ毛のアンチエイジング

6月11,12,13日の3日間、国立京都国際会館で第10回日本抗加齢医学会総会に出席してきました。今年も医学は着実に進歩していると実感した内容でした。しかし、革新的なトピックスというより、アンチエイジングの基本である食事と運動の重要性を再認識する内容であり、また、この日本のアンチエイジング医学の10年間を冷静に判断している科学者の目もそこにはあり、営利目的の強いサプリメントや美容関係の製品に対するエビデンスにも厳しい目を注いでいるように見えます。

実際のアンチエイジングは、昔からよく言われる養生訓に近い正しい生活習慣を身につけ、病気にならない身体をつくりましょうという地味な予防医学な訳ですが、しかし、身体に悪いとわかっちゃいるけど、してしまうのが人間で、そんな苦労をしなくても健康でいたい、若くいたい、美しくありたいという欲望は誰でもが抱いているのも事実です。

それに応えてくれそうなのも、アンチエイジング医学なので、注目を浴びているわけでもあるわけです。

さて、今回の総会で私が興味を持ったのは、まつ毛の育毛治療。今までにはそんな薬はなかった訳ですから初めての演題ではなかったかと思います。

最近、50,60歳代でもまつ毛メイクのエクステンションをつけている人をよく見かけます。歳にふさわしくなく、超長い人を見るとアレッと思ってしまいますが、確かに長くクリンと上向きにカールしているまつ毛をしている人は、きれいに見えます。

この演題は、湘南鎌倉総合病院形成外科美容外科の松尾由紀先生、山下理絵先生のところで発表しておりました。40歳代以降からまつ毛は徐々に短くなってくるようです。それぞれの年代で以下のような平均結果でした。20代6.275mm、30代 5.875mm、40代 5.15mm、50代 5.14mm 60代 5.3mm 70代 3.9mm

合成プロスタグランジンF2誘導体である睫毛育毛剤「Latisse TM」を16週間使用してもらった結果、平均4.2mmの育毛効果があったということでした。全例で密度が上がり、濃くなったと実感したということです。副作用は少数あり、眼瞼周囲の色素沈着、刺激症状、他部位の育毛などがあったということです。

ちょっと興味をそそられませんか?

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