青森市が3月5日にスギ花粉飛散開始しました。弘前市も今日あたり、飛散開始の報告が出る頃でしょう。本格的に飛び始めるのは後1週間くらいですが、敏感な人はすでにくしゃみ、鼻水、鼻づまりの症状が出ております。急いで予防対策を立ててください。
まず、対策を立てる際、大切なことは敵(スギ花粉)を知るということです。でも、肉眼ではスギ花粉は見えないのでわかりませんね。しかし、顕微鏡を覗くと見えてきます。スライドガラスの1平方センチメートル内に何個花粉があるか数えるのです。これがスギ花粉情報として、新聞やテレビやネットで公開されるわけです。ですからまず、この情報を得ることが一番です。
青森県には、青森県花粉情報研究会という会があります。弘前大学耳鼻咽喉科教室の松原篤准教授が主宰しており、ネットで見ることができます。
松原先生は、毎年、スギ花粉が飛散開始日を予想するのですが、すごく正確に予想されます。全国的に一般化した予想計算式というものがあるのですが、青森県の場合、雪や寒波の影響で、この計算式が使えず、松原先生は青森県独自の計算式を編み出し、毎年、ズバリと飛散開始日を当てるのです。その明晰な頭脳で競馬の予想もしてほしいといつも思っているのですが。
なぜ、それほどに花粉飛散開始日を予測することに情熱を傾けておられるかというと、症状が発症する前に薬を飲んだほうが効果があるからです。これを初期療法といいますが、簡単に言うと薬の予防投与ということです。この目的は、鼻粘膜の過敏性亢進を抑えておくためです。
さて、スギ花粉症の予防で一番大切なことは、何かというとスギ花粉からの回避です。つまり、スギ花粉を近づけない、スギ花粉から逃げるということ。
そのために、スギ花粉飛散の特徴を知っておくべきです。まず、風の強い日、天気の良い日はかなり飛びます。逆に雨の日は、ほとんど飛散しません、したとしても雨滴で洗い流されます。飛散の多い日は、できるだけ外出は控えたほうがいいです。
また外出するときは、マスク、ゴーグル眼鏡、帽子、花粉が付着しずらい衣服の着用に気を付けることです。また、室内に入る時も、室内に花粉を持ち込まないように掃うことです。外の洗濯物を干すのも控えたほうがいいです。
また、ストレスやウイルス感染が症状を悪化させたりしますので、日常生活でも規則正しい生活を心掛けたほうがよいでしょう。
スギ花粉症の方は国民の26%がいるわけですが、医療機関に受診する人は、そのうちの3分の1だそうです。残りの3分の2の人は、我慢しているか、薬局でOTCの薬を買って内服、点鼻外用していることでしょう。
我慢することが一番よくありません。咽頭痛、頭痛、睡眠不足、うつ状態、集中力低下など沢山の随伴症状が出てくる他に、ますます、アレルギー疾患が年々増悪してきます。
是非、耳鼻咽喉科に受診されることをお勧めいたします。
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