2010年2月6日土曜日

アディポネクチンの高い人は糖尿病、動脈硬化になりにくい

今日はアディポネクチンのお話。アディポネクチンとは脂肪細胞から分泌するホルモン。以前は脂肪細胞は生体内の余剰エネルギーを中性脂肪として蓄積する貯蔵庫としての働きしかないものと思っておりましたが、近年、大阪大学の先生が脂肪細胞から生理活性物質(アディポサイトカイン)が分泌することを発見したのです。

カロリーオーバーや運動不足で引き起こされた肥満の状態では、脂肪細胞が肥大化し、アディポネクチンの分泌量が低下します。逆にFFAやTNF-αの悪玉アディポサイトカインが多く分泌します。これが全身の高インスリン血症や動脈硬化を引き起こすと考えられております。

つまり、アディポネクチンが正常に分泌していれば、糖尿病も脳梗塞や心筋梗塞も発症しにくいということです。そのためにも、脂肪細胞を肥大化しないように、正しい食事と適度の運動は大切ということになるわけです。

健康に人一倍気を付けておられる方でも、糖尿病や動脈硬化になる方がいらっしゃいます。このような方は一度アディポネクチンを調べられることをお勧めします。逆にドックをしていると、肥満の人でも、アディポネクチンが高値の人もいます。このような方は確かに糖尿病や動脈硬化になっていないのです。不思議です。

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