2010年9月16日木曜日

アンチエイジング医学とは(入門編1)

アンチエイジング医学とは何ですか、一言で答えなさいと問われれば、老化予防の医学、さらに突き詰めれば若返りの医学だといえます。

美容的なところで言えば、顔のしみ、しわ、たるみですが、これは皮膚の老化です。なにが主な原因かと言えば紫外線です。皆さんは日傘をさしたり、日焼け止めクリームを塗ったりUVケアをしますよね。

これと同様に、外見だけではなく身体の内部の各臓器、骨、筋肉、血管、神経、内臓ホルモンに対してもそれぞれ老化予防を実践してますかということなのです。

各臓器の老化予防、さらには若返りに関する医学的知識を理解してもらい、実践してもらうことが、アンチエイジング医学の目的です。

皮膚の老化の主な原因は紫外線と言いましたが、内部の臓器の老化の原因のひとつに悪玉酸素といわれる活性酸素があります。

活性酸素は、外界のものでは、タバコ、放射線、紫外線、大気汚染に含まれておりますが、体内からも発生します。

私たちの細胞の中にはミトコンドリアという、酸素を吸ってブドウ糖からエネルギーを作る製造工場がありますが、そこからの有害な排気ガスが活性酸素です。

これが自らの細胞を攻撃し、ガンや生活習慣病の原因をつくり、老化を進行させます。

この活性酸素という言葉は、アンチエイジング医学ではよく登場します。キーワードのひとつです。

さて、皆さんは、UVケアのように熱心に、体内臓器の健康管理は、日頃から気を配っておられますか?でも正しい健康管理方法がわからないと言う方も多いのではないでしょうか?

今から10年前にアメリカのウィスコンシン大学で20年間にわたって普通のエサを与えられたサルと30%カロリー制限したエサを与えられたサルの老化を比較した論文が発表されました。

普通のエサのサルは目に力がなく、白髪で毛並みも艶がなく、背中が曲がった老人ですが、カロリー制限したサルは、毛並みも良く、眼力も鋭く、歩く姿も勇ましい青年のようです。写真を見るとこの違いに皆さんびっくりします。

この論文以来、カロリー制限という言葉もアンチエイジング医学のキーワードの一つとなっております。

実は同じ年にもう一つの論文が発表されました。レオナルド・ギャランティー博士の酵母菌の長寿遺伝子の発見です。

カロリー制限すると長寿遺伝子のスイッチがオンになり、寿命が延びるという内容でした。奇しくもカロリー制限という言葉がここでも登場しました。

この長寿遺伝子とは、細胞の設計図といわれるDNAに傷が付かないように保護するシートの役割をする遺伝子です。

このような長寿遺伝子はすべての人間誰でも保有している遺伝子なのですが、スイッチがオンになっている人とオフになっている人がいるというのです。

アンチエイジング医学は長寿遺伝子のスイッチをオンにする方法を研究、実践する医学であり、元気で長寿を享受することを目指す実践的科学であります。

あなたも長寿遺伝子のスイッチをオンにしてみませんか?

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