2012年2月15日水曜日

3月になると弘前でもスギ花粉対策を

弘前はまだまだ雪の中、冬真っ盛りですが、それでも日照時間は長くなり徐々に春は近付いてきております。

春の到来は誰よりも雪国の人々には待ち遠しいものです。しかし、国民の3分の1の人にとって憂鬱な季節の到来でもあるのです。

それはスギ花粉の飛散。くしゃみ、鼻みず、鼻づまり、目鼻のかゆみ。たまりませんね。

昨年はスギ花粉の飛散量が例年の3倍でした。今年は、例年より少ないという予想です。でも、花粉症でない方も油断は禁物です。今年の大量飛散でスギ花粉症デビューするかもしれません。そろそろ、花粉症の方は予防、対策をしなくてはなりません。

Q1 スギ花粉症は日本の国民病?

A1 スギ花粉症有病率は日本の国民の26%です。0~4歳が1%、5~9歳が14%、10~19歳が30%、20~50歳も30%、特に40歳代は40%もいます。この10年間で10ポイントも上昇しました。しかも低年齢化してきております。
しかも、スギ花粉症予備軍も入れると50%にも達します。


Q2 なぜ、スギ花粉症は増えたのか?

A2 複数の生活環境の変化が原因だと言われています。もっとも大きな要因は、スギ花粉量の増加です。戦後の国土復旧のための植林が盛んに行われました。花粉が沢山産生する樹齢30~40年のスギの木が非常に増えています。スギの木1本から平均1kgの花粉が産生します。日本のスギ林は日本の国土面積の12%ですから年間450万トンのスギ花粉量が飛散していることになります。

住宅環境の変化も要因のひとつです。マンションのような通気性の少ない住宅で、ベットやソファー、じゅうたんのある冷暖房完備の部屋は莫大な量のダニの温床となります。そこで乳幼児期に生活するとダニ抗体を保有してしまい、次にスギ花粉に感作されます。

Q3 スギ花粉症の診断は?

A3 スギ花粉症の症状は風邪の初期症状と似ているため鑑別できないことがあります。鼻みずを綿棒でとって顕微鏡で好酸球検査をします。これで陽性な場合、アレルギー性鼻炎が疑われます。

さらに原因となるアレルゲンを調べます。アレルゲンエキスの皮膚反応テストと特異的IgE抗体の血液検査の2種類があります。
皮膚テストは約8種類のアレルゲンを測定しますが、反応があると皮膚に膨疹と発赤が現れます。20分で結果がわかります。費用は約1000円(3割負担)とリーズナブルです。血液検査は結果が出るまで3,4日かかり約3400円(3割負担)と少し割高です。しかし、多数の抗原を同時に定量的にわかり、花粉症予備軍であるかもわかります。

まず、アレルゲンを調べることが大切です。スギ花粉症の方はダニや他の花粉にも感作されていることが多いです。4月のヒノキ、5月のカモガヤ、9月のブタクサ、ヨモギなど重複して感作されている人が多いのです。原因がわかれば対策がたてやすくなります。

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